花だより
佐々江では、希少な山野草が僅かながら自生しています。九輪草・カタクリ・ササユリ・山芍薬など、その他にも人知れず生息する山野草が見つかるかもしれません!
1月の花暦
1月は、寒芍薬・山茶花(紅/白)・藪椿・万年青・南天(紅/白)などです。
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寒芍薬(カンシャクヤク)の和名でも知られ、冬の花が少ない時期に花を咲かせるキンポウゲ科の多年草です。花言葉は「いたわり」「追憶」。 一重咲きの花が一般的ですが、八重咲きや半八重咲きの品種もあり、花色は白やピンク、紫、緑、黒など様々な色があります。
山茶花は、日本原産の常緑性の低木で、温暖な本州の以南の地域に自生しています。 香りのよい大きな花を10~2月に咲かせ、11~1月に見頃を迎えます。花が基部に合着していないので、バラバラと散ってしまいます。 童謡の「たきび」の歌詞にも登場し、正岡子規の俳句には「山茶花を 雀のこぼす 日和かな」があります。
山茶花は、日本原産の常緑性の低木で、温暖な本州の以南の地域に自生しています。 香りのよい大きな花を10~2月に咲かせ、11~1月に見頃を迎えます。花が基部に合着していないので、バラバラと散ってしまいます。 童謡の「たきび」の歌詞にも登場し、正岡子規の俳句には「山茶花を 雀のこぼす 日和かな」があります。
藪椿は常緑中高木で、光沢のある濃い緑の葉をもちます。花期は冬から春にかけてにまたがり、早咲きでは冬さなかに咲きます。山茶花とよく似ていますが、雄しべの花糸が下半分くらいくっついているのが椿で、山茶花は花糸がくっついていません。 松尾芭蕉の俳句に「落ちざまに 水こぼしけり 花椿」があります。
万年青は、山地に自生するユリ科の常緑多年草です。肥厚した地下茎から出る多数の濃緑色の葉は長さ30~50センチで、厚く艶があります。夏頃に短い茎を出して淡黄色の小花を穂状に密集してつけ、秋頃から丸く赤色(稀に黄色)の実を付けます。根には毒があります。 一年中緑の葉を茂らせていることから、庭に植えると災難を防ぎ、家が万年栄えるといわれています。「長寿」「長命」の花言葉は、このことに由来しています。 高井几董の句に「花の時は気づかざりしが万年青の実」があります。
南天は日本に自生する常緑低木で、1~3mほどにまで生長します。夏に咲いた白い花は徐々に色づいて、冬になると淡黄色の果実を実らせます。この実を煎じて飲むと「咳止め」に効果があり、「のどあめ」の原料として使われています。 正岡子規の俳句に「土凍てゝ 南天の實の こぼれけり」があります。
南天は日本に自生する常緑低木で、1~3mほどにまで生長します。夏に咲いた白い花は徐々に色づいて、冬になると真っ赤な果実を実らせます。この実を煎じて飲むと「咳止め」に効果があり、「のどあめ」の原料として使われています。 正岡子規の俳句に「土凍てゝ 南天の實の こぼれけり」があります。
11月の花暦
11月は、広葉樹の紅葉や黄葉が鮮やかで、身近なモミジ・公孫樹やヤマボウシ・
スズランの木(ゼノビア)・ナナカマド・ドウダンツツジなどがあり、常緑樹では
山茶花(紅/桃/白)などです。野花は少なく野紺菊・野路菊・蔓リンドウなどです。
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凡そ128種存在し、その多くはアジアに自生しています。一般に高木になり、落葉樹が多く落葉広葉樹林の主要な構成種です。日本のカエデとして代表されるのは、イロハモミジ (A. palmatum) です。福島県以南の山野に自生しているほか、古くから栽培も行われている。園芸種として複数の栽培品種があり、葉が緑色から赤に紅葉するものや最初から紫色に近い葉を持ったものもあります。 花は風媒花で、花弁は小さくて目立ちません。果実は、片翼の翼果が二つずつ(稀に三つのこともあります)種子側で密着した姿でつき、脱落するときは空気の抵抗を受けて回転し滞空時間を稼いで風に運ばれやすくなっています。
凡そ128種存在し、その多くはアジアに自生しています。一般に高木になり、落葉樹が多く落葉広葉樹林の主要な構成種です。日本のカエデとして代表されるのは、イロハモミジ (A. palmatum) です。福島県以南の山野に自生しているほか、古くから栽培も行われている。園芸種として複数の栽培品種があり、葉が緑色から赤に紅葉するものや最初から紫色に近い葉を持ったものもあります。 花は風媒花で、花弁は小さくて目立ちません。果実は、片翼の翼果が二つずつ(稀に三つのこともあります)種子側で密着した姿でつき、脱落するときは空気の抵抗を受けて回転し滞空時間を稼いで風に運ばれやすくなっています。
樹木としては長寿で、各地に幹周が10mを超えるような巨木が点在しており、分類上は特殊な針葉樹に相当します。種子は、銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)といい、殻を割って中の仁が調理されますが、中毒を引き起こす例も報告されており、摂取にあたっては一定の配慮を要します。 また秋になると、落葉前の葉は鮮やかな黄色に黄葉し、街路樹や並木道などで風物となります。 世界古来の樹木の一つであり、イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地(日本では山口県や北海道など)で化石が出土していますが、氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種です。 現在イチョウは、生きている化石としてレッドリストの絶滅危惧IB類に指定されています。
樹木としては長寿で、各地に幹周が10mを超えるような巨木が点在しており、分類上は特殊な針葉樹に相当します。種子は、銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)といい、殻を割って中の仁が調理されますが、中毒を引き起こす例も報告されており、摂取にあたっては一定の配慮を要します。 また秋になると、落葉前の葉は鮮やかな黄色に黄葉し、街路樹や並木道などで風物となります。 世界古来の樹木の一つであり、イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁栄し、世界各地(日本では山口県や北海道など)で化石が出土していますが、氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種です。 現在イチョウは、生きている化石としてレッドリストの絶滅危惧IB類に指定されています。
オクシデンドルム・アルボレウムというアメリカ東南部原産のツツジ科耐寒性落葉高木で、和名では通称スズランノキと呼ばれています。 樹形が美しく、真夏にはスズランに似た白いベル型の花を咲かせます。小さな花ですが20~25cmの長い花穂が束のように集まって下垂するので、ユニークな咲き姿となります。また、細い葉もエレガントで秋には美しく紅葉し、「ニシキギ」や「ニッサボク」と並ぶ世界三大紅葉樹として知られています。
山の谷筋などに自生する樹木で、街路樹・庭園樹・公園樹などにも利用されます。 花は6~7月に開き、淡黄色で小さく多数が球状に集合しています。その外側に大形白色の総包片が4枚あり、花弁のように見えます。 果実は9月頃に赤く熟し、直径1~3cmの球形集合果で、食用になります。果肉は柔らかく黄色からオレンジ色で、マンゴーのような甘さがあります。 秋も深まる11月頃に美しい紅葉が見られます。
バラ科の落葉高木で、高さは7〜10m程度になり、夏には白い花を咲かせます。葉は奇数羽状複葉で枝先に集まって着き、秋には鮮やかに紅葉し、赤い実を付けます。 実はジャム・マーマレードや果実酒にも利用できます。 和名「ナナカマド」は、"大変燃えにくく、七度竃(かまど)に入れても燃えない"ということから付けられたという説が流布しています。
落葉広葉樹の低木で、大きくても3m程のため、庭木や植え込みとして植えられます。 花期は、4月上旬から5月中旬頃で葉が出てから約1週間後に、散形花序で、5mm程の白く釣り鐘状の花が付きます。葉は菱形に近く、大きさは通常約2cm、大きなものは約5cmになります。 新緑・花期・紅葉と、見時が多く、紅葉は寒冷地で10月中旬から11月上旬頃、温暖地で11月中旬から12月中旬頃で、真っ赤に紅葉します。
山茶花は、日本原産の常緑性の低木で、温暖な本州の以南の地域に自生しています。 香りのよい大きな花を10~2月に咲かせ、11~1月に見頃を迎えます。花が基部に合着していないので、バラバラと散ってしまいます。 童謡の「たきび」の歌詞にも登場し、正岡子規の俳句には「山茶花を 雀のこぼす 日和かな」があります。
10月の花暦
10月は、フジバカマ・ホトトギス・秋明菊(紅/白)・木犀(銀/金)・コスモス・
ナンバンギセル・萩(紅/白)・雄宝香・岩沙参・白花岩沙参・ススキ・ホウキ木
などです。
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万葉の昔から日本人に親しまれてきました。 かつては日本各地の河原などに群生していましたが、今は数を減らし、環境省のレッドリストでは準絶滅危惧種に指定されています。 秋の七草のひとつで、散房状に淡い紫紅色の小さな花をつけます。 ほとんどの場合は本種でなく、同属他種または本種との雑種です。 アサギマダラという渡り蝶が、この花によく集まって吸蜜する姿が見られます。
日本の主に太平洋側に自生するユリ科・ホトトギス属の多年草で、その固有種は10種ほどあります。 日陰のやや湿った斜面や崖、岩場に見られ、葉のわきに、直径2~3cmで紫色の斑点のある花を1~3輪上向きに咲かせます。茎はふつう枝分かれせず、まっすぐか斜めに伸び、場所や地域によっては弓なりに垂れることもあります。 古くから栽培されているシロホトトギスのほか、斑入りの園芸品種もあります。 和名の「杜鵑草」は、花に入った紫の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることに由来します。
開花期は秋で、高く伸びた花茎の上に大柄な花をつける多年草です。花は多数の赤紫色の花弁状の萼片が目立ち、本物の花弁はありませんが、中央には黄色の雄蕊が多数あります。萼片が白色の品種もあります。 わが国へは古い時代に中国から入り、京都の貴船地方に野生化したものが見られます。これが別名「貴船菊」の由来です。
上は銀木犀、下は金木犀です。 雌雄異株で、花は葉腋に束生します。花柄は長さ5-10mmになり、花冠は白色で4深裂して径約4mmになります。雄蘂は2個。花には香気がありますが、キンモクセイほどは強くありません。
桃色・白・赤などの花を咲かせます。 花は本来一重咲きですが、舌状花が丸まったものや、八重咲きなどの品種も作り出されています。
ナンバンギセルは、イネ科の植物やミョウガやギボウシ、ユッカなどに寄生する一年草で、古くは『万葉集』にも登場します。 草姿は喫煙具のパイプを立てたような形をしています。萼の先端は鋭くとがり、花は長さ2~3cmで赤紫色、先端はあまり開きません。 日本に生えるものは茎が赤茶色か、薄黄色の地に赤茶色の細かな縞状の模様が入ります。茎が黄色で真っ白な花が咲く白花や、茎は黄色で花弁の先端部分のみが赤紫色を帯びる口紅咲きもあります。
秋の七草のひとつで、茎は木質化して固くなりますが、年々太くなって伸びるようなことはなく、根本から新しい芽が毎年出て、直立せず先端はややしだれます。 秋に枝の先端から多数の花枝を出し、赤紫・白の花房をつけます。果実は種子を1つだけ含み、楕円形で扁平。
根出葉はフキに似て長い葉柄があり、心円形で葉の縁は鋸歯状になります。 茎につく葉の葉柄は茎を抱き、茎の上部に黄色い頭花を総状につけます。総状花序の下から上へ開花していきます。
細い茎に釣鐘形の花をぶら下げるように付け、色は青紫色で先端が5つに切れ込みます。茎葉は線が細く草姿は繊細な雰囲気を持っていますが、岩場などにしっかりと根を張る気丈な性質の植物です。
9月の花暦
9月は、紫式部(紅/白)・水引(紅/白)・秋海棠・彼岸花(紅/白)・百日紅(白/
桃)・芙蓉(白/桃)・ギボウシ・フシグロセンノウ・ツワブキ・シオン・コスモス・
女郎花・矢筈薄・山芍薬(実)などです。
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落葉性の低木で、樹高は2~3mになります。秋になると、光沢のある紫・白色の小さな果実が葉の付け根辺りにまとまってつきます。 江戸時代の初期にはまだムラサキシキブの名はなく、「みむらさき(実紫)」「たまむらさき(玉紫)」と呼ばれていました。
和名は、紅白に見える花序が水引に似ていることに由来します。 開花期は8〜11月頃です。花は総状花序で、茎頂や葉腋から長さ20〜40cmになる花穂を出します。花被片は深く4裂し、上部の3片が赤で下部の1片が白く、まばらに咲きます。花被片が全て白色の銀水引もあります。
花期になると茎の頂点から花序を伸ばし、2〜3cm 程度の淡紅色の花を咲かせます。 雌雄異花同株で、雄花は上方に正面に向いて開き、中央に黄色く球状に集まった雄蘂が目立ち、4枚の花弁のうち実は左右の小さな2枚が花弁で、上下の大きな花弁のように見える2枚は萼です。 雌花には下方に垂れ下がった状態で下方に向いて開き、中央の黄色い雌蕊は3つに分かれ先はらせん状になっています。
別名は曼殊沙華で、赤い花をつけますが、稀に白いものもあります。 その姿は独特で、夏の終わりから秋の初めにかけて、高さ30~50cmの枝も葉も節もない花茎が地上に突出し、その先端に苞に包まれた花序が一つだけ付きます。 花は短い柄があって横を向いて開き、全体としてはすべての花が輪生状に外向きに並びます。
花は紅の濃淡色または白色で、円錐花序になり、がくは筒状で6裂、花弁は6枚で縮れています。
ピンクや白で直径10~15cm程度の花をつけます。朝咲いて夕方にはしぼむ1日花で、長期間にわたって毎日次々と開花します。 花は他のフヨウ属と同様な形態で、朝咲き始めた花弁は白いが、時間がたつにつれてピンクに変色する八重咲きの変種であり、色が変わるさまを酔って赤くなることに例えたものです。
和名の由来のように茎の節が黒褐色になり、朱赤色の5弁花を、分枝した茎の先にまばらに数個付けます。
つぼみ、または包葉に包まれた若い花序が擬宝珠に似ることに由来します。 総状花序に青色(白色の品種もある)の細長い花をつけます。
艶のある大きな葉を持っており、毎年秋から冬に、キクに似た黄色い花をまとめて咲かせます。
7月の花暦
7月は、山百合・合歓木・木槿・立葵・蓮・向日葵・半夏生・夏海老根・ネジバナ
・オオバギボウシ・ヒペリカム・ゴボウなどです。
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ヤマユリは本州の平地から山地に分布し、日陰がちの斜面や、明るい林、草原に見られる球根植物です。 7~8月に、強い香りのある、花径20cm強の大きな花を1~10輪ほど咲かせます。花弁には白地に黄色い帯状の筋が入り、えんじ色か紫褐色の細かい斑点が散ります。
河岸や原野に生息するマメ科の樹木で、葉は2回偶数羽状複葉、花は梅雨から夏にかけて枝先に十数個の頭状花序が集まって咲きます。淡紅色の長い雄しべが美しく、桃のような甘い香りがします。 和名のネム、ネブは、夜になると葉が閉じること(就眠運動)に由来します。 「雨の日やまだきにくれてねむの花」蕪村
花期は7〜10月で、夏から秋にかけて白・紫・赤などの美しい花をつけます。花の大きさは径5〜10cm、花芽はその年の春から秋にかけて伸長した枝に次々と芽吹いてきます。 朝花が開き、夕方にはしぼんで、また翌朝開くものもありますが、たいていはそのまま翌日も開花し続け、一重のもので2〜3日、八重の長く咲くもので2週間くらい一輪の花を楽しめます。 日本では、夏の御茶事の生け花として飾られたりします。また、樹皮を乾燥したものは木槿皮(もくきんぴ)という生薬、花を乾燥したものは木槿花(もくきんか)という生薬として、皮膚炎や胃腸薬の薬に配合されます。
花期は6~8月で、花は垂直に伸びた花茎の下から上に咲き上っていきます。花は一重や八重のもあり、色は赤、ピンク、白、紫、黄色など多彩です。 梅雨入りの頃に咲き始め、梅雨明けと共に花期が終わる(花茎の頭頂部まで開花が進む)ことになぞらえて、「ツユアオイ(梅雨葵)」とも云われています。
夏から秋にかなり大きな黄色の花を咲かせ、 花弁は大きな1つの花のように見えますが、実際は頭状花序と呼ばれ、多数の花が集まって1つの花を形作っています。これはキク科の植物に見られる特徴で、外輪に黄色い花びらをつけた花を「舌状花」、内側の花びらがない花を「筒状花」と区別して呼びます。種は長卵形でやや平たく、油料用品種が黒色で、食用や観賞用品種には長軸方向に黒と白の縞模様があります。 和名の由来となっているように、太陽を追って花が回るのは生長が盛んな若い時期だけです。
地中の地下茎から茎を伸ばして水面に葉を出します。草高は約1mで、茎に通気のための穴が通っています。水面よりも高く出る葉もあり(スイレンにはない)、葉は円形で葉柄が中央につき、撥水性があって水玉ができます(ロータス効果)。 花期は7~8月で、白またはピンク色の花を咲かせ、 早朝に咲いて昼には閉じてしまいます。また地下茎はレンコン(蓮根)として食用にされています。 日本での古名「はちす」は、花托の形状を蜂の巣に見立てたとするのが通説で「はす」はその転訛です。
日の当たる湿地などに太い地下茎を広げて群生します。葉は互生卵形、基部がハート形の細長い形状で、半夏生の頃に葉の一部を残して白くなります。葉の付け根に長さ10~15cmほどの白い穂状花序をつけます。 葉の片面(表面)だけが白くなることから古くはカタシログサ(片白草)とも呼ばれています。
丘陵帯〜山地帯の渓谷や沢の周辺などやや湿った落葉樹林下に生育する多年草です。 葉は3〜5個束生し、長さ10〜30cmで縦じわが目立ちます。花期は7〜8月で、花茎の高さは20〜40cm、花径2〜3cmほどの白色の花を多数つけ、萼片と花弁は反り返り、唇弁は基部で深く3裂して距はありません。 日本のエビネ属の中で、本種だけが夏に咲くことから、この和名がついています。
低地から亜高山帯までの、芝生や湿地帯の明るい場所に普通に見られる多年草です。 葉は濃い緑色で根元に集まってつき、1~8本の株立ちになります。株の中心から高さ15~40cmの花茎を真っ直ぐに伸ばして、らせん形に花をつけます。右巻きと左巻きの両方があり、その比率は大体1対1です。1つの花は5mm弱ですが、明るい桃色と独自の形で目立ちます。 花後、タネを散らすと株は一時休眠して、その後芽を出します。
6月の花暦
6月は、山芍薬(花)・笹百合・紫陽花・サツキ・シモツケ・ヤマボウシ・ウツギ・
雪ノ下・ドクダミ・蛍袋・薔薇・松葉菊などです。
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6月頃に白い5弁の花を1茎に1輪咲かせます。花は5cm前後の大輪で、白い花弁に黄色の葯がとてもよく目立ち、美しいものですが、2~3日で散る短命花でもあります。 花後に結実すると果実が次第に大きくなり、夏の暑いころに割れて、9月頃にザクロのように中の種子がはじけます。この種子は完熟のものは黒く、不稔のものは赤く色づきます。
佐々江の各地区で、自生のササユリがちらほら咲き始めました! 日本特産で日本を代表するユリ科ユリ属の球根植物です。成株の茎は立ち上がり、葉は互生してやや厚く披針形で長さ8~15cmほどです。5~7月頃に淡いピンク色の花を咲かせ、花被片の長さは10~15cm位で漏斗状に反り返り、雄しべは6本で芳香があります。
6~7月にかけて開花し、白・青・紫または赤色の萼(がく)が大きく発達した装飾花をもちます。ガクアジサイから変化し、花序が球形ですべて装飾花となったアジサイは、「手まり咲き」と呼ばれています。また花の色がよく変わることから、「七変化」「八仙花」とも呼ばれています。
他のツツジに比べ1ヶ月程度遅い5~6月頃、つまり旧暦の5月 (皐月) の頃に一斉に咲き揃うところからその名が付いたと言われています。 本来は渓流沿いの岩の上に生育し、増水時に水をかぶっても引っかからないような低い姿勢で生育していたようです。
古くから庭木として親しまれ、成木の樹高は1mほどで、初夏に桃色または白色の集合花を咲かせて、秋には紅葉します。和名は下野国に産したことに由来すると云われています。
山の谷筋などに自生する樹木で、街路樹・庭園樹・公園樹などにも利用されます。 花は6~7月に開き、淡黄色で小さく多数が球状に集合しています。その外側に大形白色の総包片が4枚あり、花弁のように見えます。 果実は9月頃に赤く熟し、直径1~3cmの球形集合果で、食用になります。果肉は柔らかく黄色からオレンジ色で、マンゴーのような甘さがあります。
スイカズラ科タニウツギ属の落葉小高木で、田植えの時期に花が咲くことから「田植え花」としても知られています。 花期は5~7月で、枝先か葉腋に散房花序をつけて、多数の花を咲かせます。花冠は淡紅色の漏斗状で、先端が放射相称に5裂します。新緑の中で咲く淡紅色の花はひときわ映えて見えます。 佐々江では、谷ウツギのことを「ゲンパチ」と呼んでいます。
アジサイ科ウツギ属の落葉低木です。 花期は5~7月で、枝先に円錐花序をつけ、多くの白い花を咲かせます。普通、花弁は5枚で細長いですが、八重咲きなどもあります。 ウツギの名は「空木」の意味で、茎が中空であることからの命名であるとされ、 花は「うつぎ」の頭文字をとって「卯(う)の花」とも呼ばれています。童謡『夏は来ぬ』でも歌われています。
山地の湿った場所に生育する多年草で、脈に沿って縞模様の斑が入った丸い葉をつけ、初夏に下2枚の花びらだけが大きな白い5弁花を咲かせます。細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖します。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われます。
5月の花暦
5月は、満天星躑躅・石楠花・藤・小手毬・大手毬・雪餅草・九輪草・海老根・
鈴蘭・紫蘭・石斛・蔓日々草・都忘れ・風車・八角蓮などです。
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ツツジ科ドウダンツツジ属の落葉低木で、5月頃に馬酔木)に似た壷形の小さな白花を下向きに咲かせます。 秋には紅葉して、葉色が燃えるような真っ赤な美しい色合いになります。 車輪状に枝分かれする形が結び灯明の台に似ていることから灯台(ドウダン)という呼び名が付き、また木全体に白い花が咲きこぼれる様を満天の星に見立て「満天星」と書いてドウダンと呼ばれています。
花期は4~6月。枝先に短い総状花序をつけて、多数の花を横向きにつけます。花柄は長さ2~3cmになり、褐色の毛が生えます。花冠は紅紫色から淡紅紫色で稀に白色があり、径約5cmの漏斗形で7裂、まれに8裂の花もあります。
マメ科の蔓性落葉低木で、本州中部以西の山野に自生しています。 蔓はフジとは逆の左巻きで、他の樹木などに絡みついて伸びます。葉は卵形の小葉からなる奇数羽状複葉で、その枝先に5月頃、淡紫色の蝶形花が総状に垂れ下がって咲きます。 正岡子規も「山藤や短き房の花ざかり」と詠っています。
スイカズラ科ガマズミ属の落葉低木で、樹高は2~4mに生長します。 幹から水平に枝を伸ばし、葉は縁に鋸歯のある卵型で枝から左右対称に対生します。 花期は5月頃で、アジサイのような白い装飾花が手毬状にたくさん集合して咲きます。花のように見える部分は、雄しべや雌しべが変化した「装飾花」です。別名「手鞠花」(てまりばな)とも云われています。 コデマリ(小手毬)は、バラ科シモツケ属の落葉低木で、類縁ではありません。
バラ科シモツケ属の落葉低木で、樹高は1.5mになります。 枝は細く先が枝垂れ、葉は互生して葉先が鋭頭で菱状狭卵形になり縁に鋸歯があります。 花期は5月頃で、半球状の花序に白の小花が多数集合して咲きます。その様子が小さな手毬のように見えることから名前の由来となっており、別名「鈴懸け」(スズカケ)とも云われています。 秋には葉が鮮やかに色づいて、紅葉も楽しめます。
花の中央に雪のように白い餅に見える付属体があることから雪餅草と呼ばれ、偽茎から鳥足状の葉が付く葉柄が横に分かれて、上に伸びた葉柄先端に花(仏炎苞)が付きます。
山地の湿地や沢沿いなどに生息する多年草です。花期は4~6月で、花は地上から伸びた花径の先に数段に輪生して咲きます。 径2~3cmの花は紅紫色で、花冠が先で5つに裂けて横に平たく開きます。ときに桃や白、絞り咲きなどの変種も見られます。 和名の由来は、段になって輪生する花の様子を、仏塔の先にたつ「九輪」に見立てたものです。
かつては各地の低山に普通に見られた常緑のラン科の植物で、落葉広葉樹林の落ち葉が厚く積もった場所に生え、群生していました。 春に株の中心から1~3本の花茎が立ち上がり、茶で唇弁は白の花、まれに緑や赤、薄黄色と唇弁が桃色や薄黄色のコンビの花を、10~30輪ほど穂になって咲かせます。 地下には球根のような偽鱗茎が10個前後連なっていて、エビの背のように見えることからエビネと呼ばれます。
ユリ科の多年草で、北海道の低地草原や本州・九州の高原に自生しています。 花期は5~6月で、鈴のような白花を十数個総状に下垂して咲かせます。 花が葉に隠れるように咲くことから、君影草(キミカゲソウ)の別名があります。芳香があり、香水の原料にもなります。
4月の花暦
4月は、桜・スイカモモ・コブシ・ボケ・レンギョウ・カタクリ・猩々袴・春蘭・
木蓮・三葉ツツジ・一人静・一輪草・二輪草などです。
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例年は4月の10日前後が見頃ですが、今年は肌寒い日が続いたせいか1週間ほど遅く4月の14~15日頃にほぼ満開となりました。花見会の開催日とピッタリ合いましたが、あいにくの雨模様でした。残念!
今年は例年と同様に4月の15日前後が見頃で、ほぼ満開となりました。花見会の開催日とピッタリ合いましたが、あいにくの雨模様でした。残念!
スイカモモの花期は初春で白い花が咲きます。花芽分化は7~8月頃。果実は6月下旬から8月中旬頃に収穫でき、果汁が多く、酸味も程良くていい香りがする品種です。果皮は黄色っぽい紅色で、果肉は鮮烈な赤色です。正式名称は「ソルダム」です。
早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせます。別名「田打ち桜」とも云います。 果実は集合果で、にぎりこぶし状のデコボコがあります。この形状がコブシの名前の由来です。また、枝を折ると、芳香が湧出ます。
花は3~4月に葉よりも先に開きます。短枝の脇に径2.5 ~3.5cmの花が数個つき、色は基本的に淡紅と緋紅で、他に白と紅の斑、白などがあります。
葉が芽吹く前の早春に、2~3cmの黄色い4弁の花が、細い枝に密に多数開きます。 その花が咲き終わる頃、鋸歯縁で長卵型の緑葉が対生に芽吹き、それが秋になると濃緑色、概憤色(くすんだ黄緑色)、紫色と順に変色して、最後に落葉します。
早春に10 cm程の花茎を伸ばし、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせます。万葉集では、「堅香子(かたかご)」の花として詠まれています。 発芽1年目の個体は細い糸状の葉を、2年目から7~8年程度までは卵状楕円形の1枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、2枚目の葉が出てから花をつけます。毎年少しずつ鱗茎に養分が蓄積され、発芽から開花までには7~8年を要します。
早春に10 cm程の花茎を伸ばし、薄紫から桃色の花を先端に一つ下向きに咲かせます。万葉集では、「堅香子(かたかご)」の花として詠まれています。 発芽1年目の個体は細い糸状の葉を、2年目から7~8年程度までは卵状楕円形の1枚の葉だけで過ごし、鱗茎が大きくなり、2枚目の葉が出てから花をつけます。毎年少しずつ鱗茎に養分が蓄積され、発芽から開花までには7~8年を要します。
花は3~4月に咲き、前年の偽球茎の根元から出て、葉の陰に茎をのばし、その先端に花を1個つけますが、まれに2~3個つくこともあります。花茎は薄膜状の鱗片にゆるく包まれて、花は横を向いて咲き、萼片と側花弁は倒披針形、黄緑か緑でつやがあり、やや肉質です。萼片は広がって3角形の頂点を作り、側花弁はずい柱を囲うように互いに寄り合っています。
3月の花暦
3月は、ネコヤナギ・節分草・福寿草・蕗ノトウ・梅花黄蓮・立金花・菊咲一華・
紅白梅などです。
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毎年2~4月に5枚の花弁のある1~3cmほどの花を葉に先立って咲かせます。花の色は白、またはピンクから赤で、樹木全体と花は主に鑑賞用、実は食用とされ、枝や樹皮は染色に使われます。
毎年2~4月に5枚の花弁のある1~3cmほどの花を葉に先立って咲かせます。花の色は白、またはピンクから赤で、樹木全体と花は主に鑑賞用、実は食用とされ、枝や樹皮は染色に使われます。
北海道、本州の近畿地方以北に分布し、落葉広葉樹林の林床などに生育します。 花期は3~5月。高さ10~20 cmで、白色~紫色の花を一輪つけます。キクに似た花を一輪つけることからこの名がついたそうです。
日本固有種で、本州の福島県以南と四国に分布し、山地帯から亜高山帯の針葉樹林の林床や林縁に生育しています。 花期は4~6月。高さ4~15cmになる褐色を帯びた花茎を出し、1個の花を上向きにつけます。花弁は蜜を分泌し、黄色で萼片より小さく、花の径は12~18mm、白い花弁にみえるのは萼片で5枚あり、倒卵形です。
日本固有種で、本州の福島県以南と四国に分布し、山地帯から亜高山帯の針葉樹林の林床や林縁に生育しています。 花期は4~6月。高さ4~15cmになる褐色を帯びた花茎を出し、1個の花を上向きにつけます。花弁は蜜を分泌し、黄色で萼片より小さく、花の径は12~18mm、白い花弁にみえるのは萼片で5枚あり、倒卵形です。
花期は5~7月。茎の先端および葉腋から長い花柄を伸ばし、径2.5~3cmの黄色い花をつけます。花弁はなく、花弁に見えるのは萼片で、ふつう5枚、ときに6~7枚あります。 茎が直立し、黄金色の花をつけることから立金花と呼称されるようになりました。花言葉は「必ず来る幸福」です。
河川の土手など、湿り気があり水はけと日当たりの良い場所に自生する落葉性の樹木で、愛らしい形の花穂と春を告げる花のひとつとしてもなじみ深い樹木です。 銀白色の毛で目立つ花穂が特徴的で、生け花にもよく用いられます。この花穂を猫のシッポに見立てて、ネコヤナギの名前があります。花言葉は、「自由」「思いのまま」などです。
河川の土手など、湿り気があり水はけと日当たりの良い場所に自生する落葉性の樹木で、愛らしい形の花穂と春を告げる花のひとつとしてもなじみ深い樹木です。 銀白色の毛で目立つ花穂が特徴的で、生け花にもよく用いられます。この花穂を猫のシッポに見立てて、ネコヤナギの名前があります。花言葉は、「自由」「思いのまま」などです。
河川の土手など、湿り気があり水はけと日当たりの良い場所に自生する落葉性の樹木で、愛らしい形の花穂と春を告げる花のひとつとしてもなじみ深い樹木です。 銀白色の毛で目立つ花穂が特徴的で、生け花にもよく用いられます。この花穂を猫のシッポに見立てて、ネコヤナギの名前があります。花言葉は、「自由」「思いのまま」などです。